ブロッコリー、「指定野菜」に昇格 ジャガイモ以来、約50年ぶりの新指定

ブロッコリーが国民の食卓において重要な役割を果たす「指定野菜」に選ばれることが発表されました。農林水産省は、2026年度からこの指定が適用される予定であり、これは1974年にジャガイモが指定されて以来、約半世紀ぶりの新たな指定となります。この指定により、価格が急落した場合には、国が生産者をサポートし、安定供給を確保する仕組みとなります。

農水省はこれまでにも、特に消費量が多く重要な野菜を指定野菜に指定しており、1974年に始まったこの制度では、キャベツ、キュウリ、ダイコン、トマト、ナスなど14の品目が対象とされています。それぞれの品目については、一定規模の産地が「指定産地」とされ、価格が急落した場合には、国が補給金を提供して生産量を確保しています。

農水省によると、過去10年間で他の野菜の生産量は横ばいまたは減少している中、ブロッコリーの生産量は増加しています。2022年の出荷量は15万7100トンで、2012年の12万2500トンから約3割増加しています。1989年の7万7千トンからは倍増しており、北海道、埼玉、愛知、徳島、香川、長崎などが主な産地として挙げられています。

現在、ブロッコリーは「特定野菜」として指定されており、35の品目がこの指定に該当しています。農水省の担当者は「他の指定野菜に比べて生産量も遜色がない」とし、「昇格」を決定したと述べました。これに伴い、政令などが改正され、2026年度からブロッコリーが指定野菜に昇格することになります。

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