株主総会に出席する個人投資家の密かな楽しみとして定着しているのが、企業から提供される「お土産」の存在です。こうしたお土産の現状を把握するため、『会社四季報』は2023年夏、全上場企業を対象にアンケートを実施。各社の株主総会での配布有無や、品物の内容・金額相当を調査しました。
この結果をもとに、『会社四季報』は2月に12月・1月決算企業の株主総会について、開催地とともにお土産情報を紹介。今回のレポートでは、2月・3月決算企業に範囲を広げ、より多くの企業を対象にまとめた最新情報をお届けします。
紙媒体の限界から、従来は「1,700円超」のお土産に限定して掲載していましたが、今回は金額にかかわらず、回答が得られた全企業を対象にリストアップ。該当企業が株主総会を開催した都道府県や、配布されたお土産の種類、金額相当を一覧表として整理しました。
中には「お土産」ではなく、「お車代」としてクオカードなどを配布した企業も含まれており、これも株主にとっては実用的な贈り物といえます。記載されている金額相当は、あくまで目安であり、税込・税別の明確な区別はないものの、消費税込と判断されるものについてはその旨が記載されています。
たとえば、愛知県のダイセキ環境ソリューションはお菓子(1,000円相当)を提供し、東京都のいちごはノートとボールペンのセット(1,000円相当)を配布。大阪府のタビオは自社製の靴下(2,000円相当)、北海道の北の達人コーポレーションは自社製品の詰め合わせ(4,000円相当)を用意するなど、多種多様なお土産が見られます。
また、金券やギフトカードも多く見られ、東京都のディップ(クオカード500円相当)、埼玉県のピックルスコーポレーション(図書カード)、東京都のCSP(防犯ライトや文房具のセット)など、実用性を重視した内容も目立ちました。
中には、愛媛県のありがとうサービスのように自社商品(2,000円相当)を提供するケースもあり、企業の特色を活かした品揃えが特徴的です。さらに、福岡県のMrMaxホールディングスでは、ドライフルーツや春雨スープなど食料品を組み合わせた(1,000円相当)パッケージも提供されました。
一覧表を活用することで、これから出席する株主総会を選ぶ際の判断材料として役立つはずです。企業のホスピタリティや、株主に対する姿勢が垣間見える機会として、お土産の内容は一つの重要な要素といえるでしょう。
なお、2月決算企業に関する情報は別ページに掲載されており、3月決算企業は証券コード順に分類された全6記事で構成されています。気になる企業の情報を探す際は、証券コードや会社名から検索することで、該当ページにたどり着くことが可能です。
株主総会への参加は、企業の経営状況や今後の方向性を把握する重要な機会であるとともに、このようなお土産の存在も楽しみの一つとなっています。今後も各企業の取り組みに注目が集まります。