開幕目前のWBC:専門家による優勝予想と、今大会で引退する名投手カーショーの次なる舞台

いよいよワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が開幕の時を迎える。今年の大会は、過去の歴史を振り返っても最も豪華なスター選手が顔を揃える充実した陣容となりそうだ。大谷翔平とマイク・トラウトが決勝の最終打席で対峙するという、2023年大会のまるで映画のような結末を超えるドラマは果たして生まれるのだろうか。あるいは、チェコ代表のような小規模な野球国から新たなアンダードッグの物語が巻き起こるかもしれない。前回大会の終了直後からあらゆるシナリオが議論されてきたが、ついにその華やかな幕が開く。チャイニーズ・タイペイ対オーストラリアの開幕戦を前に、私たちは識者たちにアンケートを実施し、今大会の優勝国や注目の選手について予想を求めた。

優勝予想の最有力はドミニカ共和国

王者として連覇を狙う侍ジャパンや、圧倒的な選手層を誇るアメリカ代表を抑え、専門家の間で最も多くの支持を集めたのはドミニカ共和国だった。実際に今回の投票において、票を獲得したのはドミニカ共和国、アメリカ、日本の3カ国のみである。

フアン・ソト、ブラディミール・ゲレーロJr.、マニー・マチャド、フリオ・ロドリゲス、そしてフェルナンド・タティスJr.といったスター選手が名を連ねる打線は破壊力抜群だ。さらに、新星ジュニオール・カミネロの台頭や、アルバート・プホルス監督の采配、そして大会序盤の勝敗を分ける優秀なリリーフ陣を擁していることも高く評価されている。識者のスティーブン・ネスビットが指摘するように、一発勝負の決勝トーナメントではどのチームにも隙が生まれるものの、彼らの投手陣はノックアウトステージを勝ち抜くのに十分であり、その打線はあらゆる相手を打ち崩す力を持っている。

アメリカ代表の底力と侍ジャパンの連覇への道

もちろん、アメリカと日本も激しい優勝争いを繰り広げるはずだ。アメリカ代表については、これまでスター選手の招集に苦労してきた過去があるものの、今年は全く状況が異なる。強力な打線に加え、投球制限などを考慮してもなお最高の層の厚さを誇る先発ローテーションを備えている。事前の大きな期待に十分応えられる戦力だと太鼓判を押す識者も多い。

一方で、侍ジャパンの連覇を推す声も根強い。今大会は前回以上の戦力ではないと見る向きもあるものの、チームの結束力や経験値は他国を圧倒している。大谷翔平は登板しないものの、山本由伸ら強力な投手陣の投じるスプリットが対戦相手を大いに翻弄するだろう。「この大会にかける思いの強さに加え、日本特有のアプローチが短期決戦で活きる」という意見があるように、王者に逆らうのは容易ではない。

カーショーのラストダンスと新たな挑戦

こうした最高峰の熱戦が期待される中、アメリカ代表として初めてWBCに出場するクレイトン・カーショー投手(37)にとって、今大会は極めて特別な意味を持つ。昨季まで18年間にわたってドジャース一筋でプレーしてきたこの偉大な左腕は、3月のWBCを最後に現役を引退することが決まっているからだ。

カーショーはこれまで、通算223勝96敗、防御率2.53、3052奪三振という驚異的な成績を残してきた。サイ・ヤング賞に3度輝き、2014年にはMVPとのダブル受賞も達成しており、将来の米野球殿堂入りは確実視されている。彼がこの豪華なアメリカ代表の中でどのような投球を見せるのかは、大会の大きな見どころの一つである。

引退後のセカンドキャリアは解説者へ

そして、グラウンドを去る彼の次なる舞台もすでに用意されているようだ。米スポーツビジネス専門メディア「フロントオフィス・スポーツ」が報じたところによると、カーショーは米テレビ局NBCと解説者としての契約合意に近づいているという。

NBCは昨年MLBと3年契約を結び、かつてESPNが長年放送してきた日曜夜の全米中継(サンデーナイト・ベースボール)などを新たに担当することになった。長らくMLBの全国中継から離れていた同局は、放送の目玉としてカーショーのような大物OB選手の獲得を熱望していたとされている。偉大なキャリアの集大成となるWBCでのマウンド、そしてその後にマイク越しに語られるであろう彼の深い野球観に、全米のファンが熱い視線を送っている。

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