動画配信サービス大手のNetflixは、2025年9月第3週(15日~21日)に配信を開始する新作ラインナップを公開しました。今週は、家族で楽しめる話題の映画から、手に汗握るスリラー、心温まるロマンティックコメディ、そして歴史的ドラマまで、多彩な国際色豊かな作品が揃います。さらに、世界的な人気を誇るファンタジーシリーズ『ウィッチャー』の新シーズンに関する待望の最新情報も発表されました。
9月第3週の注目新作
9月15日配信:『パディントン イン ペルー』 今年1月に劇場公開され大ヒットを記録した映画『パディントン イン ペルー』が、ついにNetflixに登場します。今作では、ロンドンを離れ、愛らしいクマのパディントンが故郷のペルーへと戻ります。引退したクマたちのためのホームに入居した後、謎の失踪を遂げたルーシーおばさんを探すため、ブラウン一家はパディントンと共にペルーへの冒険旅行に出発します。アマゾンの熱帯雨林の奥深くから、そびえ立つ山頂まで、一家はペルーの地に隠された秘密を解き明かしていきます。大人気シリーズの第3弾となる本作は、これまで同様、ユーモアと心温まるストーリー、そして壮大な自然の映像美が融合した作品となっています。
9月18日配信:スリラードラマ『ブラック・ラビット』 豪華キャストが贈るダークなスリラードラマ『ブラック・ラビット』が配信開始。ジェイソン・ベイトマンとジュード・ロウが演じる二人の兄弟。彼らの複雑な関係が、成功を収めたレストランチェーンの経営を脅かします。高利貸しに追われる破天荒な弟が突然戻ってきたことで、敏腕な経営者である兄はニューヨークの裏社会へと足を踏み入れることになります。高級レストラン業界を舞台に、緻密なキャラクター描写と予測不能な展開が魅力のリミテッドシリーズです。
9月18日配信:スパイク・リー監督『ブラック・クランズマン』 2018年に公開され、アカデミー賞を受賞したスパイク・リー監督の傑作『ブラック・クランズマン』がNetflixで視聴可能になります。本作は、コロラドスプリングスで初のアフリカ系アメリカ人警察官となったロン・ストールワースの実話に基づいています。彼は白人の同僚と協力し、人種差別主義の秘密結社クー・クラックス・クラン(KKK)の地元組織に潜入捜査を行います。ジョン・デヴィッド・ワシントンとアダム・ドライバーが主演を務め、犯罪、伝記、そして社会批評の要素を巧みに織り交ぜた本作は、アカデミー脚色賞を受賞。人種差別という現代にも通じるテーマを鋭く問いかけます。
9月18日配信:タイムループ・コメディ『セーム・デイ・ウィズ・サムワン』 タイ制作のロマンティックコメディ『セーム・デイ・ウィズ・サムワン』は、「タイムループ」というコンセプトをアジア独自の視点で描いた作品です。ある若い女性が、なぜか同じ一日を無限に繰り返すループに囚われてしまい、そこから抜け出す方法を必死に探します。上映時間118分の本作は、ユーモアとロマンス、そしてタイならではの文化的要素が詰まった魅力的な一作です。
『ウィッチャー』新シーズン:リアム・ヘムズワース主演の予告編が公開
Netflixの人気ファンタジーシリーズ『ウィッチャー』に、新たな主演俳優が登場します。ヘンリー・カヴィルに代わり、リアム・ヘムズワースが新しくゲラルト役を演じるシーズン4の初の予告編が公開されました。約1分半の映像では、ヘムズワース演じるゲラルトが亡霊のような怪物と戦う姿が描かれており、アクション満載のクリップとなっています。
リアム・ヘムズワースがヘンリー・カヴィルの後任として主演を務めることは、2022年にすでに発表されていました。当時、カヴィル自身がInstagramへの投稿でファンにそのニュースを伝えています。カヴィルはシーズン3までゲラルト役を演じました。彼の後を継ぐリアム・ヘムズワースはオーストラリア出身の俳優で、映画『ハンガー・ゲーム』シリーズへの出演で広く知られています。
ファンの反応と今後の展望
『ウィッチャー』のシーズン1はNetflixにとって予想外の大ヒットとなり、一時、同サービス史上最も視聴されたシリーズとなりました。しかし、後のシーズンでは、原作のゲームや小説のファンから、物語が原作から大きく逸脱しているとの批判が高まっていました。
今回、シリーズの顔であったヘンリー・カヴィルが降板したことは、多くのファンにとって『ウィッチャー』への関心を失わせる決定的な一撃と見なされています。新シーズンの予告編に寄せられたコメントも、その大半が否定的なものです。ただし、その論調の多くは、ヘムズワース個人ではなく、Netflixの制作方針を批判するものです。カヴィル自身が原作ゲーム(特にCD Projekt制作の第3作を何度もクリアしたと公言)およびアンドレイ・サプコフスキによる原作小説の大ファンであり、その役作りへの情熱が高く評価されていただけに、彼の降板を惜しむ声が根強くあります。